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「書き殴り」や「想い出のバックアップ」のコーナー

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キューちゃん

私が勤めていたデパートの店内にペットコーナーがあった。規模はそれほど大きくなくて小動物や熱帯魚類がメイン。それでもたまに珍しい動物がやってくる。私は動物大好きなのでいつも楽しみだった。


某日、電化コーナーを担当していた時に同じ売り場にいた先輩が「ペットコーナーにウーパールーパーが入ったぞ!」と目を輝かせながら飛んできた。更に興奮気味に「こぉ〜んなに大きかったぞ!」と両手を広げて見せる。「え、マジっすか?」私は先輩に売り場をまかせてペットコーナーへ走った。

ウーパールーパーはTVで見たことがあったがピンク色で十数センチくらいだった。そんな大きい物がいるのか?とワクワクしていたのだが、大きさに関しては先輩に騙された(笑)。しかし体長こそ十数センチだったものの色がグレーっだったのだ。ハッキリいって少し大きなサンショウウオ。すでにブームも終わっていただけに尚更ガックシ。


某日、ペットコーナーに近いスポーツコーナーへ向かっていると新しいカゴが。当時は爬虫類ブームで、ついにここにも「イグアナ」が入荷してきた。体長十三センチくらい。ジーッと観察。去れど観察。やっぱり観察。しかし一向にピクリとも動かない。少々カゴを揺らしてもだ。揺らしてカゴの端っこに追いやられて体が傾むいてもだ(笑)。

ペットコーナーのオバチャンに「これ生きてるんですか?」と聞いてみた。「もちろん生きてるよ、もっと良く見てみな」と言われたので更に観察(笑)。結局動いたのを見れたのはそれから三日後。イグアナがあくびをした瞬間を見た…。マジで感激した(笑)


某日、ペットコーナーに見慣れない鳥かごを発見。九官鳥だ。ここのペットコーナーにしては歴代ナンバー1の値段と大きさ。ただし、まだ子供らしくて何も喋れない。よしよし、私が言葉を教え込もう!

次の日、九官鳥の名前を決めた。「キューちゃん」だ。同僚に「当たり前過ぎる、もっとひねれ」と言われた。余計なお世話だ。売り物なので仮の名ということで流す。

毎日時間がある時にキューちゃんの所へ行っては「いらっしゃいませ」「ようこそ●●店へ」と教えるのだが一向に喋る気配がない。エサだけは受け付けるが私の言葉には首を傾けるだけなのだ。ま、そのしぐさもカワイイのだが。

諦めかけた一ヶ月後(値段が高くてなかなか売れなかった)。キューちゃんがいつもと違う声を発していた。何か喋っているようだが何を言っているのか聞き取れない。ペットコーナーのオバチャンに「コレ、何て言ってるの?」と聞いてみた。「これはね、隣のインコのさえずり声を真似してるんだよ」と言う。あ、言われてみれば…。

それから数週間後、インコのモノマネが得意な九官鳥「キューちゃん」は売れていった。ちょっとマヌケな奴だったが少し淋しかった。

(2000/08/12)

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